山岳写真の鈴木菊雄館表紙に使用した、作品解説や山岳情報です。
掲載期間:2015年4月〜2016年3月
|
||
樹氷は過冷却した霧粒や雲粒が、樹木(アオモリトドマツ)に吹きつけられて 凍る現象である。風上側へ向かって成長し、様々な形状はアイスモンスターや スノーモンスターと呼ばれている。 日本の独特の季節風が創りだした冬の風物詩である。 |
|
||
厳冬期の冬山では、霧氷や岩氷・樹氷などの様々な紋様が楽しめる。 これは同じ氷紋様だが山小屋の内部で、窓ガラスに空気中の水分が 昇華結晶した冬の華である。 場所は山小屋・赤岳鉱泉のトイレの窓に現れる幾何学的な紋様でる。 |
|
||
雪の冠を抱く富士山、展望台は数多いが厳冬期の標高の高い撮影場所は少ない。 この作品は北東側の、高座山中腹の標高1200m付近から撮影したものである。 星の軌跡を活かし、忍野市街のライトと黎明の淡い光に照らされた富士山である。 |
|
||
ダン・デュ・ジェアン(4013m)は、モンブランから北東にかけて連なる国境尾根にある。 山群には、メジャーなモンブランやグランジョジョラスがあり存在感がないようだが その山容は最も目立ている。 山名の「Dent du Geant」は巨人の牙、歯の通りである。 登山基地のエルブロンネにあるトリノ小屋は、連日登頂を目指す登山者で混雑している。 |
|
||
本州の山稜より一足早く、9月中旬ころより秋の色づきが始まる。 最近の傾向では冷夏や9月のしとしと雨で、色づく時期の変化が大きく 直ぐに新雪到来で短い秋が終了してしますようだ。大雪山系の黒岳よりお鉢平に かけての雲の平、夏には可憐な花々で登山者を魅了したであろう高山宿物群が 艶やかな姿で秋色を奏でていた。 |
|
||
イェルバハーは南米ペルーのアンデス・ワイワッシュ山群にある。 山と溪谷社発売の「世界の山カレンダー」2015年7月に掲載された。 広大なイェルバハ氷河上に聳える、独特な三角錐とセラックの美しい 名峰である。 |
|
||
八ヶ岳というと北は樹林帯、南八ヶ岳は険しい岩稜のイメージが強いが、山麓には 清流の滝や、躑躅咲く高原が彩を添える。 八ヶ岳東側の清里高原の杜竜の滝は、幾筋もの糸滝が拡がっており 苔や新緑が映えて季節折々の風景を醸し出している。 |
|
||
桜花が本州の北端まで移動しても、北アルプス3000mの稜線では未だ残雪の衣をまとう。 めがね岩やイルカ岩などが林立する燕岳山頂の近くでは、夏の衣に変身した奇岩が現れる。 この写真は昨年2014年の5月上旬の撮影、例年より稜線の雪が少なかったが、今年は更に融雪が進み、槍ヶ岳は黒々としており早々と雪の衣を脱ぎ捨てていた。 |