山岳写真のトップカバー作品館

山岳写真の鈴木菊雄館表紙に使用した、作品解説や山岳情報です。
掲載期間:2015年4月〜2016年3月



 樹氷原(2016年3月の表紙) 

 
 樹氷は過冷却した霧粒や雲粒が、樹木(アオモリトドマツ)に吹きつけられて
凍る現象である。風上側へ向かって成長し、様々な形状はアイスモンスターや
スノーモンスターと呼ばれている。
日本の独特の季節風が創りだした冬の風物詩である。





 氷の紋様(2016年2月の表紙) 

 
 厳冬期の冬山では、霧氷や岩氷・樹氷などの様々な紋様が楽しめる。
これは同じ氷紋様だが山小屋の内部で、窓ガラスに空気中の水分が
昇華結晶した冬の華である。
場所は山小屋・赤岳鉱泉のトイレの窓に現れる幾何学的な紋様でる。





 新年の富士山(2016年1月の表紙) 

 
雪の冠を抱く富士山、展望台は数多いが厳冬期の標高の高い撮影場所は少ない。
この作品は北東側の、高座山中腹の標高1200m付近から撮影したものである。
星の軌跡を活かし、忍野市街のライトと黎明の淡い光に照らされた富士山である。






 雲巻くダンデユジェアン(2015年11月の表紙) 

 
ダン・デュ・ジェアン(4013m)は、モンブランから北東にかけて連なる国境尾根にある。
山群には、メジャーなモンブランやグランジョジョラスがあり存在感がないようだが
その山容は最も目立ている。
山名の「Dent du Geant」は巨人の牙、歯の通りである。
登山基地のエルブロンネにあるトリノ小屋は、連日登頂を目指す登山者で混雑している。






 秋色の雲の平(2015年9月の表紙) 

 
 本州の山稜より一足早く、9月中旬ころより秋の色づきが始まる。
最近の傾向では冷夏や9月のしとしと雨で、色づく時期の変化が大きく
直ぐに新雪到来で短い秋が終了してしますようだ。大雪山系の黒岳よりお鉢平に
かけての雲の平、夏には可憐な花々で登山者を魅了したであろう高山宿物群が
艶やかな姿で秋色を奏でていた。





 氷河上のイエルバハ(2015年8月の表紙) 

 
 イェルバハーは南米ペルーのアンデス・ワイワッシュ山群にある。
山と溪谷社発売の「世界の山カレンダー」2015年7月に掲載された。
広大なイェルバハ氷河上に聳える、独特な三角錐とセラックの美しい
名峰である。





 八ヶ岳山麓の滝(2015年7月の表紙) 

 
 八ヶ岳というと北は樹林帯、南八ヶ岳は険しい岩稜のイメージが強いが、山麓には
清流の滝や、躑躅咲く高原が彩を添える。
八ヶ岳東側の清里高原の杜竜の滝は、幾筋もの糸滝が拡がっており
苔や新緑が映えて季節折々の風景を醸し出している。





 奇岩と残雪の槍ヶ岳(2015年5月の表紙) 

 
 桜花が本州の北端まで移動しても、北アルプス3000mの稜線では未だ残雪の衣をまとう。
めがね岩やイルカ岩などが林立する燕岳山頂の近くでは、夏の衣に変身した奇岩が現れる。
この写真は昨年2014年の5月上旬の撮影、例年より稜線の雪が少なかったが、今年は更に融雪が進み、槍ヶ岳は黒々としており早々と雪の衣を脱ぎ捨てていた。









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