巻機山の景観が蘇った!



   巻機山は群馬・新潟県境に位置する、利根川源流の山である。
山頂は池塘やお花畑が拡がる天井の楽園であるが、30年前は
登山ブームで押し寄せた登山者の急増で自然崩壊が進み
無残な景観に変わっていた。

崩壊した自然を復元するのは容易ではない。
深くえぐられた登山道、土砂流入で埋まってしまった池塘・・・
裸地化した荒地に、周囲から採種したスゲやヌマガヤを播種するが
容易には根付いてくれない。
日本ナショナルトラストや自治体、ボランテイアーズの努力で
地道な植生保全復元活動が続けられた結果
やっと景観が蘇えりつつある。

2007年4月より8月5日まで、植生復元の研究で貢献した
   東京農業大学にて
   「巻機山景観と植生復元30年の成果展」が開催されている。
平成19年4月のみどりの日には、ボランテイアーズの
長年の努力に対して、環境大臣賞が授与された。

環境省の報道発表資料へ
http://www.env.go.jp/press/
                                                    
   

<写真をクリックすると、大きな写真にリンクします(サイズは640×480 一部480×320)>
             
巻機山山頂を望む

巻機山山頂からの展望1

巻機山頂上からの展望2

 
流れ込んだ土砂で埋まってしまっていた
池もやっと復元した。

深くえぐられた登山道も、埋め立てて
自然のヤチカワズスゲが植えつけられ
やっと根付き始めた。
最も難航した8合目直下の登山道
土止めと緑化ネットを施しスゲを攀種
根付くか?
 
登山道には雨水流入で深くえぐられて
更に裸地が拡がる。
ヤチカワズスゲ採種作業後の憩いの一時
季節により増減がある。
根付き状況を調査する東京農大の
教授と研究生
2回建ての避難小屋にて
作業前の準備風景
避難小屋の収容人員は少なく
テント村が出現する。
4月末の避難小屋
未だに2階まで雪に隠れる。
頂上の標識と奥利根の山々
4月末
 


朝日の輝く頂上風景
5月上旬
東京農業大学にて開催の
巻機山景観と植生復元30年の成果展
(東京都世田谷区)
 
同 展示会の内部風景
30年の歴史パネルや資料が
展示された。

説明パネルの一部

改良が加えられて完成した
緑化ネット。

 
ボランテイア活動30年のあしあと

ボランテイア活動を紹介した
数々の雑誌群
4月30日に開催された
巻機山景観保全ボランテイア30年の集い。
関係した多くの方が出席した。

 
30巣年の集いで挨拶する松本清氏

植生復元30年の成果展
主催:巻機山企画展実行委員会、
 日本ナショナルトラスト



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